ねずみ女房 (世界傑作童話シリーズ)

  • 福音館書店 (1977年3月20日発売)
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本棚登録 : 287
感想 : 49
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河合隼雄さんの本ではじめて知り、図書館で借りました。これは大人の女性のための本ですね。主人公のめすねずみに自分を重ねて読んでしまいます…。
なんて書くと、既婚女性にしか面白くない本みたいに思わせてしまうかもしれませんが、もちろんそんなことはないです。

外の世界を知らないめすねずみの素直な質問や行動はかわいいですし、ハトとのやりとりはさり気なくても心打たれるものがあります。

それに何といっても挿絵がとっても素敵。細かな表情の描き分けもされていて、お話を一層魅力的にしてくれています。

私も狭い世界で生きているので、このねずみにとっても共感してしまいました。広い世界に自由に羽ばたいていくものを見送る立場は少し切ないですが、ねずみは自分なりに納得できる答えを見つけたので良かったです。

いろいろな気持ちにが沸き起こってくる本で、とても感動しました。母親にも見せてあげたかったな。
子供向けの本だなんて、なんだか信じられない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 児童書
感想投稿日 : 2022年5月25日
読了日 : 2022年5月25日
本棚登録日 : 2022年5月25日

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