第一次世界大戦 (ちくま新書 1082)

著者 :
  • 筑摩書房 (2014年7月7日発売)
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感想 : 38

【久保田和男先生】
第一次世界大戦が始まったサラエボ事件から、今年2014年は、ちょうど100周年となった。本書は、戦史と戦時下の社会の歴史の両方にバランス良く目配りしており、この大戦の実態を詳しく知ることができる。最新の研究成果が紹介されており、授業の準備にも役に立った。特に、第一次世界大戦が、エリート主義の時代から大衆社会への変換を加速したという視点が共感を覚えた。序章は、研究史の整理になるので、学生諸君は、第1章の、大戦の始まりのところから、読み始めよう。今日の混迷する国際紛争の起点を知りたい人たちに是非お勧めの本である。なによりも、ベテランの研究者による文章が読みやすい。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 教員お薦めの本
感想投稿日 : 2016年7月28日
本棚登録日 : 2016年7月28日

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