東京、はじまる

著者 :
  • 文藝春秋 (2020年2月24日発売)
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感想 : 75

門井慶喜さんの本は『家康、江戸を建てる』を前に読んだので、
「今度は東京か。」と手に取りました。

「慶喜」は本名らしい。
ご両親はどのような気持ちで名前をつけられたのでしょうね?

閑話休題。
「東京」を作った建築家辰野金吾の生涯を
興味深く読みました。
幕末から大正まで「史実に基づくフィクション」として、
ある意味「自分とかけ離れた遠い世界」を楽しんでいたのですが…


まあ、終わりにきてビックリ!
なんと辰野金吾さん、ウイルスで亡くなったそうじゃないですか!

〈何しろすさまじい伝染力で、流行はなかなか終息しなかった。
いや、終息どころの話ではない〉

〈有名人もやられた。(中略)世間に甚大な衝撃をあたえた。彼らの死自体よりもむしろ、疫病の前には、
ー有名も無名もない。
という当たり前の医学的事実のほうに人々は恐怖したのだ〉

この本の発行が今年の2月25日
別冊文藝春秋2017年11月号から二年に渡って連載されたもの。
まさか今こんなことになろうとは
当時、夢にも思わなかったでしょうね。
体中に衝撃が走りました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ☆日本史・古典☆
感想投稿日 : 2020年4月23日
読了日 : 2020年4月23日
本棚登録日 : 2020年4月23日

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