警視庁捜査一課刑事

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2008年11月20日発売)
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感想 : 11
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刑事の実態の一部が判った。全力で物事にあたる刑事魂は、自分のモチベーション維持にも非常に役立つ。身を粉にして事件解決に執念を燃やす刑事に感謝。
要素は以下のとおり。
基本事項は頭に入れよ。メモをいちいち見るわけにいかない場合もある。
話しかけなきゃ暗いやつと思われる。
自分の上司が何か提案したら必然的に自分が行動することを意味する。
自転車所有がしっかりしていれば、職務質問は切り抜けられる。
とにかく印象的な自己紹介をせよ。
手柄を横取りされぬよう情報を話すときは人を選べ。
常に素早く動け。
応援部隊はお客様意識がある。重要事項はあまり頼るな。
応援で駆けつけても当事者意識を持って全力を出し切れ。
人はガマンして耐えられなくなって自供する前に何回かつばを飲む。
著者の親友達は私生活で悩んで自殺したり、脳溢血で死亡したり、大変な別れをしている。刑事は働きすぎて身を壊す人たちも沢山いる。
著者はこうした早くになくなる同僚を見て、やりたいことをやろうと四十代半ばにして警察官を退職し、その後、刑事ドラマの観衆等、また、著作をする等、自分のやりたいことをやっていたが、私が本書を読んでいる1日前に、脳出血により死去。享年四十六歳。非常に衝撃を受ける。著者が示したエッセンスを大事に心に刻みたい。
合掌。

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感想投稿日 : 2010年7月10日
本棚登録日 : 2010年7月10日

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