(2014.03.20読了)(2014.01.27購入)
かみさんは、フロムが好きで若いころ何冊か読んだようで読んだ本が本棚にあります。
「愛するということ」は、かみさんの読んだのを拝借して、何年か前に読みました。なにが書いてあったかの記憶はありません。
今回読んだこの本は、「愛するということ」の解説本です。著者の鈴木晶さんは、「愛するということ」を訳しなおしているとのことです。
僕にとって、「愛」というのは、生まれてこのかた意味のよくわからない言葉の一つです。見合い結婚した後、かみさんに「私のこと愛してる?」と聞かれて答えに窮したことが思い出されます。
フロムは、愛は自然に身につくものではなく学ぶものだ、といっているとか。僕は学んでこなかった。
【目次】
【はじめに】愛―この素晴らしきもの
第1回 愛は技術である
第2回 傷つくのが怖い
第3回 生身の人間とつきあう
第4回 本当の愛を手に入れる
●「愛」(9頁)
愛は「成熟した大人」だけが経験できるものであり、本当の愛を体験するためには、愛とはいかなるものなのかを深く学び、愛するための技術を習得する必要がある、
愛という技術をを身につけるには、愛の理論を学び、習練に励む必要があるのだ
●自我(31頁)
自我は生まれた時から人間に備わっているものではなく、成長の過程で作っていくものだ
自我の形成は他者をコピーすることからスタートするのです
●スマホ(49頁)
スマホやケータイを手放せないのは、誰かとつながりたいという一方で「生身の他者とはなるべく接触したくない」という思いがどこかにあるからです。
●四つの能動的性質(64頁)
フロムが人を愛するのに必要な人間の能動的性質としてあげているのは、「配慮」「尊敬」「責任」「理解(知)」の四つです。
●前提(81頁)
人を愛するうえでの前提となるのが、相手と自分が対等だという意識です。
☆関連図書(既読)
「愛するということ」E.フロム著・懸田克躬訳、紀伊国屋書店、1959.01.26
「悪について」E.フロム著・鈴木重吉訳、紀伊國屋書店、1965.07.05
「饗宴」プラトーン著・森進一訳、新潮文庫、1968.08.30
「プラトン『饗宴』」納富信留著、NHK出版、2013.07.01
(2014年3月30日・記)
内容紹介(amazon)
どうして、うまくいかないんだろう?
ストーカー殺人事件など、恋愛にまつわる問題を目にすることが多い昨今。なぜ愛は失敗するのか。現代資本主義社会におけるさまざまな愛のあり方、その問題点を鋭く指摘した『愛するということ』は、17か国語に翻訳され、50年以上にわたり読み続けられている。このベストセラーに、恋愛の困難さとその出口を探る。
- 感想投稿日 : 2014年3月30日
- 読了日 : 2014年3月20日
- 本棚登録日 : 2014年3月20日
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