これもゴツイ。
昭和19年、富士山麓の精神病院が舞台。
以前住んでた千葉にも傷痍軍人下総療養所という似たような施設があったのを思い出す。
作品中はほとんど患者との対話や行動の描写で占められており、濃い。本作執筆中に著者は体を壊したというがさもありなん。
最後は奥さんの『富士日記』に出てきたエピソードも活用されていて、前に読んでいたので腑に落ちる。実際の時系列では本作品の方が『富士日記』より先に発表されているので逆なのだな。
武田泰淳/百合子祭りは一旦終了とする。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2018年3月3日
- 読了日 : 2018年3月3日
- 本棚登録日 : 2018年1月14日
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