ティファニーで朝食を (新潮文庫 カ 3-1)

  • 新潮社 (1968年7月1日発売)
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# ティファニーで朝食を
いなくなったホリーを懐かしむ。
ホリーは出自からして恵まれておらず、なんとかして自分の居場所を作ろうともがいていて、そのエネルギーは内側から出ているっぽいところはいいんだけど、どうみても成功するとは思えず、ニューヨークを発ったあとは不安しかなくて切ない。語り手とジョーは、信憑性が薄くとも彼女の消息を聞けて少しは安心したのだろうな。

# わが家は花ざかり
ホテルでチヤホヤされて働くよりも、厳しくとも慣れた暮らしがいい。なんでだろう。

# ダイヤのギター
刑務所に慣れきっているようでいて、実は脱獄できるものならしたかった自分に気付いたものの、脱獄に失敗し、ちょっと惨めになる。周囲に合わせて、ちょっといつもの自分とは変えて無理してみたのに、結局自分は仲間に入れず恥ずかしい思いをするという感じは覚えがあって、痛い。

# クリスマスの思い出
年の離れたいとこ同士、家族からははみ出し物扱いされ、一文無しに近かったが、なんとなく仲良く温かかった日々の思い出。こういう感じ、別の話でも読んだことがある気がする。なんか好き。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年6月3日
読了日 : 2019年6月2日
本棚登録日 : 2019年6月2日

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