「あ」から始まり「ん」で終わる、45の旅・王国を舞台にした作品集。 いずれの物語も その昔、とあるところにそれは小さな国があった。 あまりにも小さいので地図に載ったことがなかったし、 旅行者向けの案内書にも載ったことがない。で始まり、寓話のようで教訓話のようで風刺のようで、、、それぞれになんともいえない不思議な余韻を残す。(有名な某作品をネタにしている物語に、思わずにやり) 読み始めた途端に、作家の豊かなイマジネーションによって構築された遥かなる異国の地に、たちまちのうちに惹きつけられ、「先へ、次なる国へ」と駆り立てられ、共に旅してるような高揚感が味わえる。 じっくり噛み締めながら、何度も何度も読み返したい作品集だ。(諸星大二郎『夢の木の下で』収録の「遠い国から」シリーズに匂いが似てるので、こちらもチェックを!)
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2006年8月17日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2006年8月17日
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