今では多くの登場人物が亡くなっている為、社交としての会話が激減し、「私」の空想的思考が大半を占めていて読み疲れた。
主にシャルリュスかフランソワーズしか「私」と親しくする者が居なくなってしまったのは、時代の流れと言うべきだろうか。
「私」が唯一信頼している(と感じられた)サン=ルーが亡くなってしまったのは残念だった。
見せ場はジルベルトが「私」への嘗ての恋心を打ち明ける場面である。
もし「私」がジルベルトの言動を誤解しなければ二人は恋人同士になっていたと考えると何とも残念だ。
第1巻の幼い二人の交友が一層輝かしい記憶として心に甦った。
病死や事故死と違い戦死程無惨な別れはないだろう。
ジルベルトの台詞からは華が感じられた。
オデットかジルベルトが次巻でも登場してくれたら恐らく退屈しないで読めると思う。
最終巻がどの様な結末を迎えるのか楽しみである。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年1月27日
- 読了日 : 2019年1月27日
- 本棚登録日 : 2019年1月12日
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