やっぱり悩ましい国語辞典: 辞書編集者を困惑させる日本語の謎!

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  • 時事通信社 (2022年12月12日発売)
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コロナの流行で注目された言葉「収束」と「終息」、漢字を見るとなんとなく違いが分かる。
「収束したが終息はしていない」とは言えても「終息したが収束はしていない」とは言えない。

口頭で述べられるとどちらも「シュウソク」か「シューソク」でどちらか分からない。
国会での発言を速記者が記録したものを調べたら「収束」と「終息」がほぼ半々になっていたそうだ。
漢字がどちらかに関わらず、3年経ってもコロナは収束も終息もしていないですね。

「ちちんぷいぷい」は使わなくなった。
「チャンネルを回す」「テープを回す」はどれくらいの認知度?
「チンする」はいつまでもつか?「ゼロックスする」は使わなくなったしね。
「パーマ屋」は死語?

「普通に」の意味?「普通に」はプラスの意味での「とても」に近づいている?
「普通においしい」「普通にかわいい」とかいう。
「普通にまずい」「普通にぶさいく」とはいわない。

キヤノンはキャノンではないことは電機メーカーで働いていれば常識だが、
キユーピーとシヤチハタもキューピーやシャチハタではないとは知らなかった。
調べてみたら、富士フイルム、三和シヤッター、味の素ゼネラルフーヅ、ブルドックソース、ブリヂストンなども間違えそう。
仕事で付き合いのある社会人は要注意ですね。

いろいろと面白い話題がありました。
「すっとこどっこい」「すっぴん」「はたん(破綻をハジョーと読み間違える)」
「お返事・ご返事」「ミーハー・みいはあ」「領収書・領収証」「練習・稽古」など。

「恋愛」の項目では、kuma0504さんがレビューされていた「新明解国語辞典」を読む話題にも触れられていました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本語
感想投稿日 : 2023年2月1日
読了日 : 2023年2月1日
本棚登録日 : 2023年1月15日

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