夏休み合宿でリラ荘に集まった芸大生を襲う連続殺人事件。犯行現場にはスペードのAから順にトランプが残される―と言う正統派推理小説。
原形版はSRの会の犯人当てに供されただけあって最終的に容疑者は実質的に2択にまで絞られ、本文でも露骨なほどフェアに「はい、このシーンのやりとりがヒントですよー!」と書かれているのにもかかわらず完全解明出来る読者はなかなかいないでしょう。
次から次へと起こる殺人、残されたトランプと消えた2枚のトランプ、犯行に使われたペンナイフ、青い夕焼け、被害者のメモ…死体も増えれば謎もどんどん増えて混迷を深めていきますが、終盤デウス・エクス・マキナ的に登場した名探偵がスルスル~っと全て解決していくのがたまらなく快感でした。
流石に『日頃から美肌の為に◯◯を飲用してたから耐性があった』は「わかるかー!!!」となりましたがw時代を感じますわ…。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2021年2月6日
- 読了日 : 2021年2月6日
- 本棚登録日 : 2021年2月6日
みんなの感想をみる