ウエハースの椅子は…目の前にあるのに決して腰を下ろせない。
仲の良い両親に大切に育てられているのに、何故か幼少期より絶望に囚われて生きている私の恋物語り。
画家を生業とし、ときおり訪ねてくる7年越しの妻子ある恋人との時間のためだけに生きている37歳の私。
6つ下の妹は、長続きしない恋ばかり。
今は年下の大学院生と恋愛中。
絵を描くこと…好きなことが仕事として安定し、姉妹中も良い。
恋人はお風呂のカビとりをしてくれるし、旅行にだって連れて行ってくれる。
過不足なことなどひとつもない。
優しい恋人。甘い時間。狂おしい熱情。
だけど、幸せであればあるほど、それは絶望でしかない。
語りたいことは多くあるけれど、これを語るとネタバレにもなるし、自分の心の内をさらすことになる。
今年の15冊目
2018.8.13
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
江國香織
- 感想投稿日 : 2018年8月13日
- 読了日 : 2018年8月13日
- 本棚登録日 : 2018年8月13日
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