タイトルから想像される情緒的なものは少なく、明るく元気良く、登場する子供たちはアグレッシブなタイプだ。
これなら、お話会にも使えそう。
約8分。年長さんくらいから。
「どろんこハリー」や「はちうえはぼくにまかせて」等の作品でおなじみの、ジーン・ジオンとマーガレット・ブロイ・グレアムの共作。
その2作品に比較すると、こちらはさほど取り上げられないのが惜しい。
モノクロを基調にして、青と黄色と緑がアクセントに入る程度の絵が、春になるにつれどんどんその割合を増していくのがとても鮮やかで楽しい。
遅い春の到来を待つよりも、自分たちで街を春にしようという、その発想がなんと楽しいのだろう。
次々に明るい色のペンキで街を塗っていく途中、そんなことをしてはいけませんと言う、大人の存在が現れないのがとてもいいな。安心して読める。
突然の雨ですべて流れてしまったけれど、そのあとに本物の春がやって来たという展開もなんとも素敵だ。
芽吹きの春。さまざまな生き物たちの姿を、指差して数えるのも楽しい。
見開きの絵の綺麗さと躍動感を、よーく見せてあげたい一冊だ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
絵本・春
- 感想投稿日 : 2012年4月11日
- 読了日 : 2012年4月2日
- 本棚登録日 : 2012年3月29日
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