小説的なものを愉しむ。というより、本格・トリックを味わう。そんな感覚の本。頼子のためにで見られたような読者に対して攻撃を仕掛けるそんな感覚は薄れていて本格と言うトリックの中で読者を喜ばせようとか愉しませようとかいう意識を強く感じさせられる。ファンの中には以前の作品のような尖り方を好まれていた方も多いとは思うが、作者の円熟度が伝わってきて私としては好み。リアリティーを追求するタイプには漫画的とか言われかねない本作であるが、純粋に、そう純粋に本格を愉しめる。そんな風に思ってしまった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説(ミステリー)
- 感想投稿日 : 2012年11月29日
- 読了日 : 2012年11月29日
- 本棚登録日 : 2012年11月29日
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