中世の神話についての話。「古代」そのままの神話でなくて中世において神話はどう捉えられていたか。
現在では「解釈」っていうと、文献の通り正しい解釈とかを導き出すことだけど、中世においてはそれは新しい神話を作り出すことだったよって本。
表題にもあるけど大方スサノオについて、閻魔や牛頭や地蔵菩薩と習合していったプロセスとその論理。
英雄神であり、災いをもたらす神であるスサノオと、そのスサノオにいたるまでの流れはこんなだったかもれないないね~って。中世以前にも神話って増えていったりするしね。もともと出雲神話系の神でヤマト系の神話にまとめられる内に矛盾をもってきたのかもとも。
また、ヤマタノオロチの戦いは、「自然の脅威」(オロチ)VS「自然の脅威」(スサノオ)でスサノオは鏡写の自分を乗り越えて、良いことをもたらす神に
悪の性質ももつスサノオっていうモチーフは浸透側から解釈するか仏教側から解釈するで結構違う。
そもそも「古事記」と「日本書紀」でスサノオさんキャラ違う。
江戸時代には歌舞伎「暫」と重ねてイメージされてたかもって「大社縁結図」を引き合いに出して書いてあった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
神話系
- 感想投稿日 : 2012年6月27日
- 読了日 : 2012年6月27日
- 本棚登録日 : 2012年6月27日
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