もともとは「揺りかごの上で」というタイトルで
単行本だったものを改題、文庫化。
これが...衝撃的な内容。す、凄いオーラを纏った
快作です。ホラー文庫からの発売ですが、正直
その事がこの作品が売れる可能性を潰してしまうのでは
ないか?という余計なお世話な心配をしてしまいます。
主人公である「貴雄」の狂ってしまった人生という名の
時計。そして狂ってしまったまま止まっているその時計。
この時計が正確な時刻を刻む時...。
身を削る様な切ないくらいの貴雄の狂気が動き出す。
全く息を付く間のない展開。心情描写。心象風景。
この作品が持っている異様なオーラを助長する
素晴らしさ。読後の独特の虚脱感は道尾秀介の
「向日葵の咲かない夏」に匹敵します。
思わぬ伏兵的作品。衝撃度高いです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
国内作家あ〜
- 感想投稿日 : 2010年5月9日
- 読了日 : 2010年5月9日
- 本棚登録日 : 2010年5月9日
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