ダチョウは軽車両に該当します (文春文庫 に 19-2)

著者 :
  • 文藝春秋 (2013年6月7日発売)
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本棚登録 : 1022
感想 : 134
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動物園シリーズの第2弾。一見、ほのぼのとした
日常ミステリ風ですが、今作も巻き起こる事件は
結構シリアスで大袈裟で、物騒です。
なのに...主要登場人物の楓ヶ丘動物園の飼育員達の
キャラによって相殺される、なんとも似鳥さん
らしい作品。

今作はダチョウが主役で、市民マラソンのコースに
突如乱入してきたダチョウから物語が始まる。
偶然(w)居合わせた、楓ヶ丘動物園の奇人職員達が
無事に捕獲するも、彼等の周辺にきな臭い異変が
起こる。主人公「桃」、そして獣医の「鴇」先生が
何者かに拉致監禁され、その現場からは身元不明の
焼死体が発見される...。

とかなり物騒。さらにここから事件は大きく発展
するのですが、今作の読みどころは事件やミステリ的な
部分よりも、ちょいちょい挟まれる動物蘊蓄と、
キャラを楽しむのが正解かと。さらにパワーアップした
爬虫類担当職員の「服部」くん。彼の紹介が「とりあえず
彼は変態である」というたった一文w。さらに彼の飼い犬の
「ディオゲネス」も輪をかけて...アレですw。

独特ののほほんとした雰囲気、楽しませてくれるキャラ、
動物達、そして小ネタにミステリを少々トッピングした...
そういうミステリです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内作家な〜
感想投稿日 : 2013年6月11日
読了日 : 2013年6月11日
本棚登録日 : 2013年6月11日

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