2021年 19冊目
抒情たっぷりの作品集。短編だからか唐突にラストを迎えるものも多くオチも大体一緒。かといって、「ロマンス映画を2時間まるまる観られますか?」と問われるとそれはしんどいので物足りる。
「愛」と「死」なんて通俗小説的なテーマなのに何となく高尚な気持ちで読めたのは、作中に生気を感じず虚ろな雰囲気が漂ったから。それでも覇気のない人物たちと「死」には隔たりがあり、一層「死」というものを印象付ける。
以下適当メモ
「花」
元カノが死んでいたことを知り憮然とする主人公のもとに生前注文していた花が自宅に届く。よすがを捨てられず、枯れたあともその花を飾り続ける。
「わかれ」「死人に口なし」
愛人への思いと自身の保全が交錯する心理描写が逸材でそわそわした(私は不倫してないけど)。後ろめたい関係ってやっぱりイヤだなあ。
「レデゴンダの日記」
おもしろかった。
「情婦殺し」
作中いちのくそやろう。ラスト1行めっちゃいい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年2月18日
- 読了日 : 2021年2月18日
- 本棚登録日 : 2021年2月18日
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