こういうアンソロジーってとてもいい。好きな作家さんが書いてるともちろん楽しみだし、自分からは読まない人のを読んで、へぇ~こういうの書くんだあと、意外な発見があったりする。
道尾秀介さんのは「ノエル」で既読だったけれど、面白さを再認識する。物語にキレと余韻があって、あらためてたいした才能だなあと思う。こういうの、また書いてほしいなあ。
有川浩さんの異色作も良かった。「二次元萌え」ってどっちかというと好きじゃない分野なんだけど、有川さんの手にかかると説得されちゃう。
そして今回本当に意外だったのが、湊かなえさんの一篇にジーンときたこと。いやあ湊かなえさんって苦手だったはずなんだよねえ。デビュー以降の何作かがまったく好みではなく、でもって売れてるもんだから、何となく「キライ」の範疇に入れてたのだった(売れっ子作家へのこういう気持ちって、やっぱりつまらんネタミソネミなのかなあ)。
この「約束」という短篇にも、いやだなあと思う要素はしっかりあるんだけど、最後で浄化されてしまう。こういうのも書く人なのか。
(こう書いてから、あれ?これって前にも書いたような…と思って調べたら、「不思議の扉」に収録された「インコ先生」という短篇を読んだときも同じこと書いてた。私の中ではイメージが固定してるみたい。)
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
アンソロジー
- 感想投稿日 : 2014年4月22日
- 読了日 : 2014年4月22日
- 本棚登録日 : 2014年4月22日
みんなの感想をみる