動くはずのない死体 森川智喜短編集

著者 :
  • 光文社 (2023年5月24日発売)
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本棚登録 : 186
感想 : 25

シュールな企みでデコった謎解きが頭にハテナを浮かべてくる短編たち。
ともすれば「だからなんなの?」と言われかねないネタもあったけども、とにかく一癖ある。
表題作なんかは特に見たことのないヘンテコさだった。どんな着想?この着想で一本書く?森川智喜過ぎん?

一番好きだったのは犯人当て短編の解答原稿にコーヒーをこぼして虫食い問題に早変わりする「フーダニット・リセプション」。
捻ったロジックをもう一捻り。着地も微笑ましい。
後半2篇は三途川シリーズを少し彷彿とさせるメルヘンロジカル。
ブギーマンの異能力が密室の強固さを担保するが故の犯人の苦悩も良い。人間の不完全さに振り回される様子が可笑しい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年6月18日
読了日 : 2023年6月18日
本棚登録日 : 2023年6月18日

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