たいせつな わすれもの

  • 平凡社 (2014年8月8日発売)
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本棚登録 : 42
感想 : 3
5

ふと手に取ったこの本、深くうなずかされ、
考えさせられます。本文は全てひらがなです。
子どもたちの気付きになればと思いましたが、まず大人の自分が気付かされます。
何度でも確認したくなります。
現代美術って難しいと思っていましたが、一気に身近になる感じがします。そんな矢先、
小4息子が本に載っている美術作品の写真だけを見て、「なにこれ?!こんなの小学生でも作れそう!」なんて言うもんですから、いやいや何を仰るウサギさん。
「だからと言って、コレを思い付ける?
そして、コレにこれだけの想いや意味を持たせられる?」
と思わず口をついて出ました。
本当は、少し前までの私も息子と同じ発想だったとは絶対に言えません。
この本のおかげで、一気に私が美術作品に近付けた瞬間なのでした。
現代アートは哲学なんだと、改めて認識しました。
言葉にするのは野暮なのかもしれません、感じ取ることができるようになればなお良しなのか。。
奥が深い。誰しもアーティストになれるんだろうな、心を開放して心の目で現実を見て、感じて、伝えたくなります。そう思っていたら、
『げいじゅつの かみさまは、あなたを みすてません。』
という、著者の力強い言葉がありました、背中を押される気分でした。
そして、作品【何もすることがない】は壮観です。

どんくさい私は著者である森村氏の情報を見て思い出しました!
数年前のフェルメール展での特別講演で、牛乳を注ぐ女になってた人だ!と。こんな素敵な教えをくださる方だったとは。。驚愕!無知な私は、正直なところコスプレイヤーに近いのかと思ってしまっていました。
最後のページの言葉、
『だから いっぽずつ。いっぽずつ。』に
子ども達への想いをを重ねました。
歩、歩

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年9月8日
読了日 : 2022年9月8日
本棚登録日 : 2022年9月8日

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