先日、我が子の同級生のお母さんと話しているとき違和感を感じました。そのお母さんが言うには、「一体どんな親なんだと思われたくないから、外ではしっかり挨拶しなさいと自分の子に言い聞かせている。私は毎朝顔を合わす近所の子ども(低学年)が挨拶もしないことが信じられない。」と言うのてす。違和感があり、とても納得できなかったのでやんわりと反論はしたけれど確信はありませんでした。しかし、私の違和感は間違いでなかったことをこの本で安野光雄さんが教えてくれました。
『大人が子どもの礼儀を期待してしつけるのでなく、子どもは子どもらしい世界に存分に生きて、自分から「お行儀良くした方がいいらしいぞ」と感じるときが来るのを、
待つ方がいいと思います。』
穏やかな語り口で鋭く本質をついている本書は、いま我が子の進路を考える上でとても有益なものでした。
ゆっくりと思う存分自分で考え、自分なりの解を見付けて人生を歩んでほしいと、多くの親が子どもに望んでいることだと思いますが、なかなか現実はそうもいかない難しさがあることも安野さんは語ってくれます。
学校や誰かに教えてもらうのではなく、学ぶことを学校や誰かから見付ける。
ゆっくりじっくり時間をかけて考えたいけれど、十年一昔から、今は五年、三年が一昔だと言われる現代。
コスパタイパのこの時代になかなか難しいことかもしれない。自分で考えられなけれぱ、人間の役目も終わってしまうかなーと考えてしまいました。
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- 感想投稿日 : 2023年12月30日
- 本棚登録日 : 2023年12月30日
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