事件のことは鮮烈すぎて覚えている。
元フライデーの記者の取材に基づく検証。
最初は事件のことよりも、著者がスクープを取りたい一心の気持ちしか伝わってこなかった。だからあまり好きな書き方ではないと思ったのか。
事件のいきさつ、背景、取材、専門家の意見、裁判記録など全体的にまとめて読めるとよかった。
彼の育成歴、母親の甘やかし、収集癖や固執するところ、潔癖症、女性への関心などは父からくるものなど、要因は感じ取れた。大人になって刑務所に入っていても、競馬雑誌を母親に差し入れさせるところや、著者に対しても同じことをするということ。大人になっても母親しか友達がいなかったとみられるところ。人間関係がうまく作れなかったところ。
実際犯人の友人にあったり、母親と何度かインタビューしたり、自宅に泊まったりと取材を重ねていってとれた証言だと思う。
母親は息子の暴力に耐えられないと保険所に電話で助けを求めているのに、インタビューにはそれほど暴力はひどくないと答えている。これだけされても、息子を守りたいということしか思えなかった。
事件発覚時の新潟県警の対応にも腹がたった。
犯人、A子さん難しいけと両者の言葉も聞いてみたいと思った。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年7月9日
- 読了日 : 2016年7月9日
- 本棚登録日 : 2016年7月9日
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