フォローしている方の「希望病棟」のレビューを見て興味を惹かれ、シリーズ物ということだったので最初の巻を買ってきた。
末期のがん患者を診ているが「患者の気持ちがわからない」というレッテルを貼られ悩んでいる女医のルミ子が、病院の中庭でひとつの聴診器を拾ったところから始まる物語。
患者の胸に当てるとその心の“後悔”が聞こえてくる不思議な聴診器を使って、「過去に戻って人生をやり直したい」という患者の心に寄り添うという趣向。
う~ん、あまり面白くなかった。
空いた時間を見つけて毎晩聴診器を当てに行くのは見上げたものだが、全て聴診器頼りで何をするでもない主人公が今ひとつ。
選ばなかった過去の中にも色々な岐路があるはずなのに、それかこれしかなかったような描かれ方で、選ばなかった人生のほうがもっと不幸だったのよという落ち着け方はなんだかな。
二話目は、家庭を顧みず働いてきた我が身からすると身につまされる話ではあるが、話としては普通に過ぎた。
三話目は、あの時娘の結婚に反対していなければ…という悔いの元が、ダメ男と思っていた当時の交際相手が今や会社の社長として成功しているからというのが、とてもさもしい。
四話目は、推理じみた要素も入って多少面白くなるかと思ったが、それほどひねりもなく、治験で生還しない方が良かったような結末に萎えた。
次の巻には行かない見込み。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
2023年読んだ本
- 感想投稿日 : 2023年8月31日
- 読了日 : 2023年8月30日
- 本棚登録日 : 2023年8月31日
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コメント 4件
pさんのコメント
2023/09/01
ニセ人事課長さんのコメント
2023/09/01
pさんのコメント
2023/09/01
ニセ人事課長さんのコメント
2023/09/02