著名な女性作家の屋敷で起こった殺人事件。被害者の死因を法的に確定させるため、リー・スローカム閣下を検死官とする検死審問が開かれるのだが……。
飄々とした語り口がなんとも愉しい。事件などお構いなし、脱線しまくりの証言者たちや、できるだけ審問を長引かせ日当を稼ごうとする検死官と陪審員にニヤニヤさせられどおし。
そんな深刻さのかけらもないノンキなやりとりの中に巧妙に伏線を隠し、人物像を鮮やかに反転させてみせる手際も素晴らしい。
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- 感想投稿日 : 2012年6月24日
- 読了日 : 2012年6月24日
- 本棚登録日 : 2012年6月24日
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