【Amazon.co.jp 限定】教養として学んでおきたいビートルズ(特典PDF「ビートルズ『アルバム&ベスト盤』全紹介」付き) (マイナビ新書)
- マイナビ出版 (2020年6月24日発売)
『#教養として学んでおきたいビートルズ』
ほぼ日書評 Day386
いい本だ。それなのにタイトルは完全な失敗だ。
今年の夏にもと言われる、ビートルズの「新作」映画『ゲットバック』をみる前に読んでおくべき一冊。そんな風なビートルズ愛に溢れている。
ファンならば既知のエピソードも多いが、なるほどと思った箇所をいくつか引用しておく。
英語圏ではじめて「ビートルズ」という名を聞いた人は、ことごとく顔をしかめたという。日本では、「ビートル」(beetle)といえばカブト虫ということになっているが、英国人はカブト虫、クワガタ虫、ゴキブリの区別がつかず、どれも害虫として同じように嫌われているからだ。★ゴキブリまでもbeetleとは…。
1997年11月、エリザベス女王は自身の金婚式の祝賀式典で、次のように述べてビートルズとともにあった歴史をふりかえっている。「この50年は、世界にとってはじつに驚くべき50年でしたが…もしもビートルズを聴くことがなかったら、わたしたちはどんなにつまらなかったことでしょう」ミドルブラウが上流階級をからかい、上流階級がミドルブラウの音楽に親しむ時代が到来したのも、すべてはビートルズから始まったことである。ビートルズは、新しい時代に生きる、新しい人間たちの可能性を示唆することで、「階級意識」を変容させたのだった。★フィリップ殿下薨去の数日後ということもあり、心に染み入る一言だった。
当時のイギリスには、大人と子どものあいだの中間世代という考え方はなかった。じっさい、「ティーンエイジャー」という言葉すら、一九五六年になるまで誰も知らなかったのである。ティーンエイジャーなる言葉は、徴兵制が撤廃され、ロックンロールが輸入され、テディボーイ(不良)が生まれ、若者文化が醸成されるなかで、アメリカから持ち込まれ、そして定着していったのである。★言葉が概念を作るとはよく言われるが、ティーンエイジもその類とは!
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- 感想投稿日 : 2021年4月12日
- 読了日 : 2021年4月12日
- 本棚登録日 : 2021年4月12日
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