酒のほそ道 8 (ニチブンコミックス)

  • 日本文芸社 (2000年12月19日発売)
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感想 : 4
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昭和30年代の本に「訪問の際に、手土産に迷ったら玉子を持参すると喜ばれます」と書かれていたことに著者のラズウェル細木氏は驚いているのだが、この巻も初版から20年超。いろいろ時代を感じるくだりがあった。

例えば、「ボジョレー・ヌーボー」。広く知られるようになったのは、バブルの頃だろうか。今となってはなんであんなにありがたがっていたのか。そういえば、2000年頃はそんな空気がまだ残っていた。

ビール会社が提供する生ビール・サーバーも。「当たる懸賞があって大人気だそうな」とあるように、結構ありがたがっていた。今や箱買いすると超小型のビールサーバーがついてくる(毎年のようにモデルチェンジしていて、年々便利になっている)。当時より、だいぶありがたみがなくなったかも。

野菜や果物がなんでもかんでも甘くなりだしたのも2000年ごろか。「近頃、フルーツトマトとか言って、めっぽう糖度の高い甘いトマトがもてはやされているようだが、実にケシカランことだ」と憤っている。そういば、出始めの青いミカンも最近は結構甘くて風情がない。

あとがきが『孤独のグルメ』原作者の久住昌之氏で、ちょっとした“異種格闘技戦”の感あり。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック
感想投稿日 : 2021年4月20日
読了日 : 2021年4月20日
本棚登録日 : 2021年4月20日

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