世界7ヵ国(日本の分析も含めれば8ヵ国)の少子化の現状や対策等を書いた本でその国の社会的な背景や政策が比較できて面白い。
韓国や中国はその生きづらさから子どもを産み控えることが定着している。一部の日本の若者のように地方でのんびり生きることを目指すというのもまだあまり浸透していない模様(本書における韓国の地方自治体の事例や中国では寝そべり族という言葉があるものの)。
しかし「少子化」という言葉もGDPと同じく、あまりにも国家主義的すぎるのでいい加減使うのをやめるべきだと個人的にはずっと思っている。最後のpopulation mattersの活動は興味深い。ディープエコロジーよりも結構マイルドな印象で、ディープエコロジーが思想だけでなく、現実的な活動になった感じがある。人口減、生きづらさが進む東アジアの国だからこそこうした考えと結びついて人口減をポジティブに考えるべきだと思うが、欧州と比較すると国家主義、家父長制の強さから一部の個人レベルはともかく、なかなか社会的には広がってない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
国際
- 感想投稿日 : 2022年10月7日
- 読了日 : 2023年1月1日
- 本棚登録日 : 2022年9月23日
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