英国王のスピーチ コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]
- Happinet(SB)(D) (2012年3月10日発売)
とても好みな作品だった・・・。
イギリス王室って結構スキャンダルのネタにされたり好き放題言われてるけど、実在の王族を描くのに制約とか遠慮とか圧力とかはないのかな?
チャーチル首相とかもちらっと出てきて印象的ですが、イギリス人なら誰もが知ってる人を描くのって、難しそう・・・。
とりあえず自分は予備知識全然ないので、それぞれの登場人物、キャラクターとして楽しめました。
立派な父が世を去り、王位を継いだ兄は女にうつつを抜かして王位を捨て、変わりに突然王になることになったジョージ6世。
吃音でスピーチが大の苦手。
王妃のすすめで、秘密で町の先生のところに通いはじめる。
対等な立場で接しようとする先生に、プライドの高い王は反発しますが、やがて友情が生まれ・・・。
主人公の王も、王を特訓する先生も、先生の家族たちも、みんな愛すべきキャラクター。
脇役まできっちり描いてるっていうのは名作の必須条件だと思う・・・。
なかでも、ヘレナ・ボナム・カーター演じるいたずらっぽい王妃が素敵。
この人、ホントいい感じで歳を重ねたよなあ。
古きよき英国、って空気が似合う。
品がありつつ、すごい可愛い。
最後のスピーチでは、奇跡的な愛の力みたいなのが降りてきて、魔法にかかったようにスラスラと・・・
という展開をなんとなく想像してたんだけど、違った。
王様、一生懸命、頑張って頑張って、噛みしめるようにして言葉を届けるのです。
傍らで見守る先生も、王がトチらないように、一生懸命身振り手振りで指導して。
そうやってようやっとの思いでつむいだ言葉が、ちゃんとみんなの胸に届く。
その不器用な一生懸命さがすんごくよいのです。
重苦しいところがなくて、ほほえましい笑いもあり、緊張感もあり、最後は勇気をくれるさわやかな終わり。
いい映画だったなあ。
- 感想投稿日 : 2012年6月27日
- 読了日 : 2012年2月16日
- 本棚登録日 : 2012年6月27日
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