川端康成集: 片腕 (ちくま文庫 ふ 36-1 文豪怪談傑作選)

著者 :
制作 : 東雅夫 
  • 筑摩書房 (2006年7月1日発売)
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本棚登録 : 383
感想 : 29
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asahi.com: 愛でたい文庫 の書評で欲しくなる。 http://book.asahi.com/bunko/TKY200608010208.html紀伊国屋で購入。紀伊国屋で本を買うのもしばらくはナイかなぁ。慣れた本屋との別れが引っ越し族には辛いっす。怪談というより、幻想小説に思える。 * 「片腕」 なまめかしく妖しい。可愛らしくてコワイ。「○」 * 「ちよ」 著者の生い立ちと深く関わった作品。 * 「処女作の祟り」 上記「ちよ」について * 「怪談集1―女」 猪突に成敗すんなよぉ(笑) * 「怪談集2―恐しい愛」 「○」<blockquote> どの女も妻と同じように肴の匂いがする</blockquote>というのは良い。P71 * 「怪談集3―歴史」 * 「心中」 「お前達は一切の音を立てるな。その音が聞こえて俺の心臓を叩くのだ」と手紙を寄越す逃げた亭主。準じる女房と娘。「○」 * 「龍宮の乙姫」 * 「霊柩車」 * 「屋上の金魚」「○」 * 「顕微鏡怪談」 * 「卵」 夫=異物に微笑む。P97 * 「不死」 * 「白馬」 * 「白い満月」 「死んだっていい人間は沢山あると思います」P113 * 「花ある写真」 * 「抒情歌」鬱陶しい。「△」。 * 「慰霊歌」 * 「無言」口を利くことも文字を書くことも止めてしまった作家。その作品「母の読める」「◎」 * 「弓浦市」「○」 * 「地獄」「○」<blockquote> 「君の細君は、君が死んでから七年後の今でも、君のために嫉妬するのを、君は知っているかね」と西寺は言った。 「これには僕もおどろいた。君の細君は内職に 〜略〜 僕も知り合いの婦人を紹介してやったところが、君がもし生きていたら好きになりそうな人だと 〜略〜 僕はおもしろいから、その通りに相手の婦人にしゃべってしまった。その婦人はどう感じたのか、非常にいやがったよ。なるほど考えてみると、女が聞けばいやな話かもしれないね」</blockquote>P266 * 「故郷」<blockquote> 「あっ、お父さんじゃありませんか」 「静かにしないか。今お前が生まれるところだぞ。難産だぞ」 「難産ですか」 「静かにしないか。難産だということをよくおぼえておけ」</blockquote>P287 * 「岩に菊」 * 「離合」「◎」 * 「薔薇の幽霊」 * 「蚤女」 * 「Oasis of Death(ロオド・ダンセイニ)」「△」 * 「古賀春江」 * 「時代の祝福」「△」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2018年11月20日
読了日 : 2006年9月8日
本棚登録日 : 2018年11月20日

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