烈火の契り (キャラ文庫 し 2-11)

著者 :
  • 徳間書店 (2007年6月23日発売)
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本棚登録 : 151
感想 : 19
4

おもしろかったー。
サスペンス風味で、殺人事件とかそんな感じ。
BL要素がとってつけたみたいな空気感ですが、沖縄の無人島に
ただよう熟れて腐り落ちる前のむせかえるような甘い匂いというか、
気怠い湿気を含んだ空気感というか……。
情景描写が秀逸です。
そんな情景描写を助けまくってるのが、ピンナップのカラー絵。

沖縄の抜けるような青空を背に立つ攻様が、ものっそいい味出してます。

古い因習とか、言い伝えとか、役割とか、なんとも神秘的な設定と、
窮地に追い込まれて剥き出しになった人間の本性とか、とても
読み応えがあります。
萌え……はどうだろう。
白い単衣と鏡プレイが書きたかったのかな……。
伝い手はその存在を知られてはいけない、という掟みたいなのが
あるわりには、まぐわう姿を人前に晒すとか、矛盾点が気になって
しまって気が削がれました。


でも内容自体はとっても面白かったので、おすすめです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 秀香穂里
感想投稿日 : 2012年3月13日
読了日 : -
本棚登録日 : 2012年3月13日

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