凪良さんで身代わりもの。
一体どんな切ないお話になるのかと思いきや……。
何だか普通に読み終わってしまい、肩すかし感半端ないです。
亡くなった恋人に顔がそっくりな受を、お金あげるから
定期的に会うだけでいいと、半ば援助交際のような関係
で繋がる攻と、両親をある日突然亡くし、3人の弟を
養う為に大学を辞めて働く一家の大黒柱受が、うっかり
過去を引き摺りまくるダメ男に恋しちゃった話です。
叶わないと敵わないを掛けてるの?
というような内容なんですが、そりゃ鬼籍に入っちゃった
人には一生敵わないと思う……。
そしてお話がかなり重い割に、受の優等生っぷりが発揮
されているせいか、そんなに重苦しくないです。
普通、のんきに大学生やってたのがいきなり親を亡くして、
上は高校生から下は小学1年生までの弟達を抱えて生活、
となると、こんなに甘くはないとか現実的なことを考えて
しまうわけですが、この弟達がまた絵に描いたような
良い子っぷりでして……。
あまりに癒されるような良い子ぶりなので、余計に
攻のダメダメさが際立ってました。
一回りも下の受に、それも攻なんかよりもよっぽど大きく
重たい荷物を背負ってる受に、乗っかかりまくり。
依存しまくり、受の背景考えなさすぎ。
そして受も弟達に甘えて自分勝手しすぎ……と、まぁ
受の場合はその背負う荷物のあまりの大きさを考えると、
逃げずによく頑張ってるなー、と思いはするものの、
弟達があまりに健気ゆえに、何だか二人の恋愛に
最後までのめり込めずに傍観者的に読んでいました。
内容としてはとてもいいと思うのですが、身代わり物
としてはちょっと物足りなかったです。
最後のSSの弟達があまりに可愛らしく、そっちに悶える。
上の弟の多貴のスピンオフに期待。
- 感想投稿日 : 2014年6月27日
- 読了日 : 2014年6月27日
- 本棚登録日 : 2014年6月27日
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