やきもの百科―鑑定の入り口

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  • 淡交社 (2009年12月1日発売)
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感想 : 3
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やきものは基本的に現代の作しか買いません。なぜなら、原材料費と工賃と出来の良し悪しと作者のネームバリューをあわせれば、素人でも比較的簡単に適正価格が予想できるからです。
もっと端的に言えば、安いからです(身も蓋もないわい)
ところが古いものは、年月という付加価値が付いてるがゆえに価格の判断が難しすぎ、素人にはお勧めできない。
あと茶陶が多いので、茶道の知識がないとやっぱりよく分からない。
なので、とりあえず入門としてこれを読んでみることにしました。
中島先生の著書はたくさんあるし、他の本はまだ読んだことがないのですが、とりあえず日本で好まれる骨董のやきものについて、基本的な知識が欲しい方にはそれなりに有益な本かも知れません。
呼び方の由来だとか、簡単に解説してくださってるので、ホントに入門書ですね。
内容は、まず一章で国宝となったやきもの(いわゆる大名物とよばれる茶陶が多い)を幾つか解説し、二章では中島先生が最も得意とする伊万里を取り上げ様々な作風を紹介し、三章では日本各地の製陶地とその特徴を、そして最後に四章ではやきものの形態を取り上げて説明しています。
面白かったのは三章の各産地紹介です。有名な産地ばかりでなく、例えばうちの県の松代焼を取り上げてたりとか、マイナーな産地もその歴史から丁寧に紹介していて、興味深かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 陶磁器
感想投稿日 : 2010年10月7日
読了日 : 2010年10月7日
本棚登録日 : 2010年10月7日

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