君が手にするはずだった黄金について

著者 :
  • 新潮社 (2023年10月18日発売)
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感想 : 56
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オートフィクションという奴のようです。

何者なんだオートフィクション。

検索すると、自伝とフィクションを組み合わせたようなものだそうです。

しかし、自伝を含んだノンフィクションというジャンルにすらフィクションの要素は少なからず入ってしまうのではないのか。
そもそも人の持つ記憶というものすらどこまで正確なのか、というのは小説のみならず様々なコンテンツで扱われる題材といえば題材かも知れません。

小川哲氏については『地図と拳』が初めて読んだ作品で、次に読んだのがこの小説(?)になります。

その後、『ユートロニカのこちら側』『ゲームの王国』も読んだのですが、小川氏は記憶(記憶の総体としての歴史)を題材とした作品が多いのかな、というのが個人的な見解です(的外れという可能性も大いにあり)。

特に内容には触れませんが、この人は嘘がうまいなぁというのが率直な感想。
上手な嘘を楽しめるのが小説の醍醐味のひとつではないでしょうか。

あと、佐藤哲也氏、冲方丁氏、森見登美彦氏、円城塔氏といったSF・ファンタジー系出身の作家が好物なので、この人もかなり好み。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: オートフィクション
感想投稿日 : 2023年12月19日
読了日 : 2023年12月19日
本棚登録日 : 2023年12月19日

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