読んだのは何年も前だが、我が私設図書館では外せない本っす
この本は、事実の羅列なので“他人事としての死”を学ぶ事はできます。
死と対比させて“生”を実感できれば倫理的には幸いかも。
最近の若者は“死のリアリティーが欠如してる”と言われてるが
死んだことも無いのに、死をリアルに感じるなんて土台無理な注文だ
この手の本よりもワシが深く死に畏怖したのは、父方の祖父が話してくれた戦争の話しだった
祖父は話し上手でもないし、説教タレでもなく、論理的な会話のできる人でもなかったけど、身近で愛着の在る人の話しには重みがあった
小柄だし学があるわけでもなかった祖父は、補給部隊のトラック運転手としてフィリピンに行っていた。
祖父がトラックに戻ると、トラックが爆撃されていて そこに残っていた仲間が死んでいた
爆発の熱、仲間の血と肉が焼ける臭いがしたそうな
もう少し戻るのが早かったら祖父も只の肉片になっていて、腹巻から暖まった100円玉を出して「お小遣いだよ」とワシにくれる事もできなかったわけだ
そんな祖父は十数年前に脳溢血で亡くなった
歳をとって死ぬ 良い事だ。
ちなみに好物はトロピカルフルーツだった、現地で食って美味かったとの事
戦争に行ってもそんな楽しい記憶を生かしている祖父・・・スゴイなぁ
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カテゴリ:
肉体
- 感想投稿日 : 2007年9月24日
- 本棚登録日 : 2007年9月24日
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