奇子(上) (角川文庫 ん 11-29)

著者 :
  • KADOKAWA (1996年6月21日発売)
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本棚登録 : 890
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NHKの「100分で名著 手塚治」で知って初めて読んだ。なんとおぞましい家族だろうか。復員兵の仁朗が暗殺事件に関与したことをきっかけに、天外(てんげ)家の中で殺人事件が次々起きていく。家族の犯罪や淫らな親子関係の秘密を隠ぺいするために、4歳の少女、奇子(あやこ)が土蔵に23年も閉じ込められて育つという物語だ。親兄弟や親戚、天外家のことを思ってとったはずの登場人物のそれぞれの行動が、ことを悪い方悪い方へ導いてしまう。このマンガは、戦後日本のどこにあってもおかしくない家族を登場人物にした、手塚治虫らしい人間の闇を描いた物語だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 手塚治虫
感想投稿日 : 2017年3月2日
読了日 : 2017年3月2日
本棚登録日 : 2017年3月2日

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