私今、英語で授業をする学校に勤めているので、何とも耳の痛い話なんでした。
勤め始めたからと言って、ここの教育システムに心底共感しているとは限らない。
わたしは、母国語あってこその第2言語だと思う。母国語がしっかりしてないのに、第2言語を身につけようなんて、ハーフの子でもなければあり得ないだろうと思う。
ただ、英語で授業をするのはともかく、日本にいながら国際的な雰囲気を学べるというアドバンテージは、とても大きいと思う。均質化されたクラスの中で、自分の能力を伸ばすのは、なかなか難しい。均質化されてるがゆえに、自分を伸ばすよりも相手を蹴落として優位に立つ方が、よほど簡単なことだからだ。
それがないとは言えないけれど、「人は違うのだ」というところをベースに、日本の教育の良いところも取り入れながら学んでいける環境には、賛同するところも結構あったりする。
わたしの「英語」の原点は、小学校2年生の時に、父が一人でアメリカ旅行に行った際に買ってきてくれた、「不思議の国のアリス」の塗り絵でした。
スーパーに売ってるような、たぶんそんなに高くない塗り絵に、簡単なお話が英語で書かれていて、それを辞書を引きながら(国語辞典の引き方を習ったばかりだった。英語も同じだと思い、頑張って引いてみた。)その意味を紐解いた。
最初の文の
Alice is getting sleepy.
「Alice:女性の名前」
「is:です」
「getting:?」
「sleepy:眠くなって」
文法構造がわかってないから、gettingがわからない。
でも、アリスが眠いんだということは、わかった。
わたしはそれが、うれしかった。
この文字の羅列を、私がわかろうと歩み寄れば、文字が、意味が開けてくるんだとわかったことが、とてもうれしかった。
そこがすべてな気がする。
わたしは、グローバル化だとかそういうの、どうでもよくて、
自分がわかろうと歩み寄れば、言語を理解することができる、人を分かってあげられるんだということが、うれしくて、言語を学ぶのが好きなんだと思う。
そんな経験を、少しでも多く届けることができたら、
少しは何か、変わるかもしれない。
- 感想投稿日 : 2017年12月6日
- 読了日 : 2017年12月6日
- 本棚登録日 : 2017年12月6日
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