時計の社会史 (中公新書 715)

著者 :
  • 中央公論新社 (1984年1月1日発売)
4.10
  • (8)
  • (7)
  • (6)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 92
感想 : 14
5

世界にかかわらず日本に触れてくれている。エピソード豊富で面白く読むことができる。最近の岩波新書のような中公新書だ(!?)。シンデレラに始まり、時計と、時間意識の浸透を探る。時間は神のもので、そのため利子は禁止されていた。修道院で発達した時計が、世俗化が進む中で労務管理などと相まって都市化していく過程が描かれる。イギリス、日本の労働環境の過酷さ!一方メキシコの鉄道やインドの労働者のルーズな話が印象的。スマイルズの自助、ワシントンの秘書をこっぴどく叱る話など次第に厳格な時間観念が形成されていった。日本では奥の細道を手がかりに寺の鐘や簡易式日時計が説明される。旅行大好き日本!シーボルトも驚いているほどですって。和時計はすごい!セックスシティロンドン!聖月曜日。定時法に切り替える日本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 世界史
感想投稿日 : 2020年5月27日
読了日 : 2020年5月31日
本棚登録日 : 2020年5月27日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする