大学院で心理学を専攻する山葉圭史は、他人の非日常的な未来の「ビジョン」が見える、異能者。圭史が美緒の6時間後の死を予言する「6時間後に君は死ぬ」を始め、圭史が絡んだ6つの短編をまとめた書。
この中では、圭史が直接には登場しない(圭史の祖母、小夜子がドールハウス作者として残した作品が登場するだけの)ファンタジー、「ドールハウスのダンサー」が一番良かった。プロのダンサーを夢見て励む美帆の未来を予測し、彼女の幸せを願って作品を残して二十年前に亡くなった小夜子。「ドールハウス・ミュージアム」の最後のゲストとして美帆の訪れを待っていた、小夜子の思いの詰まった作品たち。心温まるラストにちょっとジーンときた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2019年8月4日
- 読了日 : 2019年8月4日
- 本棚登録日 : 2019年8月4日
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