エンダーのゲーム〔新訳版〕(上) (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房 (2013年11月8日発売)
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本棚登録 : 938
感想 : 84
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1985年の著名なSF小説。

主人公アンドルー(エンダー)・ウィッギンは、6歳にして頭脳明晰で判断力に優れ、国際艦隊(IF)軍から(来るべき異星人バガーとの戦いにおける)史上最高の軍司令官候補として半ば強制的にスカウトされ、宇宙空間に浮かぶバトルススクールに入校させられる。そこでは、学業と共にチーム同士が対戦するバトルゲームによる未来トレーニングが待っていた。教官の策略により敢えて孤立させられるエンダーだったが、持ち前の知能と判断力で切り抜けると、たちまち頭角を表し、順調に成長していく。が、あるコンピュータ・ゲームにピーターの顔が現れ、順調に見えたエンダーにも、道具として使われることへの疑問や閉塞感が…。

エンダーはサード(産児制限下で生まれた第3子)。長男のピーター、長女のヴァレンタインもエンダー同様高い知能の持ち主だが、ピーターはとてつもなく邪悪(ヴァレンタインいわく世界最悪の人間)、一方のヴァレンタインは慈愛に満ちているが、ピーターに流されてしまう弱さも(このためIFは二人をリクルートしなかったようだ)。

物語は、世界制服を企むピーターが絡んでややこしい方向へ行きそうな気配。下巻の展開に不安感が漂う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: SF・ファンタジー
感想投稿日 : 2020年9月10日
読了日 : 2020年9月10日
本棚登録日 : 2020年9月10日

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