ノーゲーム・ノーライフ4 ゲーマー兄妹はリアル恋愛ゲームから逃げ出しました (MF文庫J)

著者 :
  • KADOKAWA (2013年6月25日発売)
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本棚登録 : 974
感想 : 16
4

 吸血種、海棲種が登場し、次なる目的に向け『  』(空白)が動き出すシリーズ第4弾。

 今回は溜め回という感じかなあ。新キャラ、種族の設定や状況の説明が中心という印象です。

 新キャラたちのキャラがいずれもなかなか濃いなあ。吸血種のプラムはボクっ娘。海棲種のアミラは思いっきモデルのローラさんみたいな喋り方(笑)。登場人物たちのかけあいは相変わらず楽しいです。

 シリーズ読んでいて思いましたが、コミカルとシリアスの温度差がすごいのも、またこの作品の特徴だな、と思いました。ビーチだとか、恋愛ゲームだとかでワイワイ、ガヤガヤくだらないことをしていたと思ったら、後半は怒涛の伏線回収。フットボールアワーの後藤さんの言葉を借りるなら「温度差ありすぎて風邪ひくわ!」です(笑)

 軽い感じを出しつつも、でも一方でやっていることは仁義なき国取り合戦。騙し合いや化かし合いはもちろん、時には他者を切り捨てなければなりません。そうしたことを思い出さされます。

 しかし、そうした常人の発想をさらに斜め上に行く空と白。二人の言葉は本当に読んでいて清々しいです。

 そして、このシリーズは本当に無駄な登場人物がいないなあ、と感心させられます。単に伏線の回収とか、そういう問題じゃなく、著者の榎宮さんが、全キャラの性格や特徴を把握し、それぞれに愛を注ぎ、『  』と同じような気持ちで登場人物たちを見ているのだなあ、と思います。

 次巻の引きもばっちり! シリーズはまだまだ既刊があるので、のんびり読んでいこうと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エンターテインメント
感想投稿日 : 2016年2月18日
読了日 : 2016年2月12日
本棚登録日 : 2016年2月12日

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