ノーゲーム・ノーライフ4 ゲーマー兄妹はリアル恋愛ゲームから逃げ出しました (MF文庫J)
- KADOKAWA (2013年6月25日発売)
吸血種、海棲種が登場し、次なる目的に向け『 』(空白)が動き出すシリーズ第4弾。
今回は溜め回という感じかなあ。新キャラ、種族の設定や状況の説明が中心という印象です。
新キャラたちのキャラがいずれもなかなか濃いなあ。吸血種のプラムはボクっ娘。海棲種のアミラは思いっきモデルのローラさんみたいな喋り方(笑)。登場人物たちのかけあいは相変わらず楽しいです。
シリーズ読んでいて思いましたが、コミカルとシリアスの温度差がすごいのも、またこの作品の特徴だな、と思いました。ビーチだとか、恋愛ゲームだとかでワイワイ、ガヤガヤくだらないことをしていたと思ったら、後半は怒涛の伏線回収。フットボールアワーの後藤さんの言葉を借りるなら「温度差ありすぎて風邪ひくわ!」です(笑)
軽い感じを出しつつも、でも一方でやっていることは仁義なき国取り合戦。騙し合いや化かし合いはもちろん、時には他者を切り捨てなければなりません。そうしたことを思い出さされます。
しかし、そうした常人の発想をさらに斜め上に行く空と白。二人の言葉は本当に読んでいて清々しいです。
そして、このシリーズは本当に無駄な登場人物がいないなあ、と感心させられます。単に伏線の回収とか、そういう問題じゃなく、著者の榎宮さんが、全キャラの性格や特徴を把握し、それぞれに愛を注ぎ、『 』と同じような気持ちで登場人物たちを見ているのだなあ、と思います。
次巻の引きもばっちり! シリーズはまだまだ既刊があるので、のんびり読んでいこうと思います。
- 感想投稿日 : 2016年2月18日
- 読了日 : 2016年2月12日
- 本棚登録日 : 2016年2月12日
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