中央線がなかったら 見えてくる東京の古層

制作 : 陣内秀信  三浦展 
  • NTT出版 (2012年12月21日発売)
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東京都の西側。中央線がまっすぐに東西を走っているため、現代ではあたかも中央線を軸に街が広がりを見せているように見える。しかし甲武鉄道(中央線)が開通したのは1889年のことであり、それまでの東京西側はどのような様相を呈していたのだろうか?

国府・国分寺が設置された奈良時代、鎌倉に幕府が置かれた鎌倉時代、そして江戸に幕府が置かれた江戸時代。湧水のあるところに寺・神社が置かれ、当時の政治の中心地を軸に街道は整備されていった。たとえば阿佐ヶ谷から南に伸びるパール商店街は、鎌倉街道の名残だとか。その後江戸時代に鎌倉街道を交差するように青梅街道が東西に整備される。青梅街道から離れたところに甲武鉄道が敷設され、やがて商業の中心は、街道沿いから鉄道駅へと移っていった。

<目次>
マップ
対談 近代以前の東京の原形を探る 陣内秀信+三浦展
第一部 中野・杉並編
 第一章 新宿〜中野 青梅街道から中央線へ移動した軸
 第二章 高円寺 前近代の宗教地域から近代軍事都市へ
 第三章 阿佐ヶ谷 聖域・湧水・古道・河川・釣堀から読む地域構造
第二部 多摩編
 第四章 国分寺〜府中 いにしえの東京を探しに、古代武蔵の中心をめぐる
 第五章 日野 用水路を軸とした農村、宿場から鉄道中心のベッドタウンへ

2013.03.04 AYUMI書店で見つける。
2013.03.05 予約
2013.05.28 読了

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年11月5日
読了日 : 2013年5月28日
本棚登録日 : 2018年11月5日

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