Amazonレビューが思いのほか低いのだけど、それほど悪くなかった。大学教授になるというのは予想どおり難しいということがあらためて分かった。正規の大学教授になるには数十倍から100倍の倍率というのは本当であろう(著者の別の著書で『1勝100敗』とあるのはそのことだろう)。志を持ってから実際に慣れるまで数年以上かかるであろうし、志を持ったところで必ずなれる補償もない。
すでに私自身、複数の大学、複数の大学教授と接点を持っており、大学公開講座への参加、大学という場でのファシリテーターを経験済みである。戦略的に露出をはかることにより、大学で教鞭を執ることも、そんな遠くない気がした(もちろん本当は遠いが、手に届かないほど遠くはない)。
大学の非常勤講師をされている方からは、「損得勘定で考えたら割に合わない」とおっしゃっていた。なので、利を求めては決してうまくいかないのだろう。教えることで知的好奇心が満たされれば十分であると言い切れるまで、自らの知的好奇心の維持・向上を図っておきたい。
大学教授へに上り詰めるには学術誌に査読論文を寄稿するというのは、しごく当然のことと思える。私自身、白書の査読経験があり、また日ごろから人の企画書を毎週見続けている。本書の中で、企画書の書きっぷりで書いた人の能力が分かる、というのは本当である。ゆえに論文を読めば、書き手の能力が測れるのは間違いない。
<目次>
はじめに 大学教授への転身は最も品のあるサバイバル術
第1章 現代のビジネスマンは、「三度生まれ変わる」ことを求められている
1 ビジネスマンが転身を考えざるを得ないこれだけの理由
2 ビジネスマンのサバイバルの武器としての大学
第2章 ビジネスマンから代が教授に転身する穂砲
1 実は弾力的な大学教員の採用基準
2 ビジネスマンが世紀の大学教授に転身する方法
3 一気にハードルが下がる客員教授と特認教授になる方法
第3章 正規の大学教授を目指す人は、学会誌への査読論文の寄稿を目指す
第4章 現役ビジネスマンが客員教授を副業とする方法
第5章 秘伝 時間がない人のための効率的論文作成法
1 本当は簡単、学術論文の基本パターン
2 論文のテーマの着想をいかに得るか!? アイデア力を鍛える方法
3 実務家と専門家を分ける「先行研究」についての情報収集力
4 大学教授だけが知っている少ない次官でインプット量を倍増させる三つの読書法
5 集めた情報をいかに整理するか? 大学教授式情報整理術
6 仮説を「実証する」プロセスでは、統計学がものを言う。
ビジネスマンの統計は甘すぎる?
7 論文を書くうえで、ビジネスマンが不利な点と有利な点
第6章 いかに嫌われずに「個」として目立つか?
組織にいながら大学教授を目指す人が
避けては通れないこれだけのこと
さいごに 大学教授への転身は最も品のあるサバイバル術
<メモ>
大学教員数
学長: 746
副学長 999
教授: 68982
准教授:42119
講師: 20017
助教: 38940
助手: 5767
合計: 177570
論文作成で必要とされる能力
?アイデア力
?情報収集力
?情報整理力
?分析力
?英語力
?統計力
2013.10.17 あゆみ書店で見つける。Amazonレビューを見ると評価が低い。
2014.03.03 読書開始
2014.03.06 読了
- 感想投稿日 : 2018年11月5日
- 読了日 : 2014年3月6日
- 本棚登録日 : 2018年11月5日
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