10歳までが勝負!「生きる力」をはぐくむ子育て

著者 :
  • SSコミュニケーションズ (2007年10月25日発売)
3.85
  • (10)
  • (15)
  • (12)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 113
感想 : 21
4

「学ぶこと」とは「生きる力」を育むことに相違ない。単に勉強ができるだけではない。身体性をともなった「外遊び」も必要で、そこには父親の存在が不可欠である。また、母親はともすると、子どもに干渉しすぎる傾向にある。父親は体を張って子どもに向き合い、母親は時に口出しせず見守る姿勢が必要なのだろう。

<目次>
はじめに
第1章 「生きる力」の足りない子どもたち
第2章 「外遊び」で子どもは変わる
第3章 「外遊び」で学力も伸びる
第4章 お父さんにできること
第5章 お母さんにできること
第6章 「生きる力」が伸びる家
おわりに

<メモ>
学力は「生きる力」
「生きる力」とは、「知識や技能を身につけ活用する力」、「学ぶことへのやる気や意欲」、「自分で考える力」、「自分で判断する力」、「自分を表現する力」、「問題を解決し自分で道を切り開いていく力」を総合した力のことです。
子どもは大人に、生きていくうえでの「基準」を求めています。「ダメなものはダメ!」「よそはよそ、うちはうち!」ときっぱり言ってほしいのです。それが、その後の人生の軸になっていくのです。(27)
問題のあるこどもに共通していた「父親不在」(30)
 家の中で、お父さんの存在感が薄い
 無駄な買い与えが多い
 お父さんと遊んでいない
「戦前に比べて妻は自由になった。この自由は、しかし代償を払わなければならなかった。大家族の中で、しゅうとめから嫁につたえられた風習としての育児をまなぶ機会を妻は失ってしまった。はじめて母親となった妻は、まったくの未経験者として、子どもの成長にたちむかわねばならぬことになった。これは日本の民族が、かつて経験したことのない事態である」(『育児の百科』より)(33)
「生き抜く力」を育てるために最も大切なのは、「外遊びの経験」であると私は確信しています。(39)

子どもたちはしばしば、「どうして人は生きているの」「どうして勉強しなければいけないの」というような、答えに窮するような、根源的な質問をします。それに対して、将来大切だからとかなんとか、言葉で説明しようとするよりも、お父さんの働いている姿を見せてあげることのほうが、ずっと簡単に子どもを説得できます。(117)

この15年間、当初の問題意識の核心である「現代の日本には、子どもが社会に出て行くどころか、居心地よい家庭に引きこもって出て行けなくなるように、なるようにと、子どもたちを育てる環境がある。そのことを、どうにかしなければならない」という思いを持ち続けてきました。しかし、世の中は必ずしも改善の方向に向かっているとは思えません。むしろ、悪化している面も多々見られます。(210)



2014.03.22 G1サミットの実況より、はなまる学習会の高濱氏を見つける。
2014.04.06 読書開始
2014.04.09 読了

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年11月5日
読了日 : 2014年4月9日
本棚登録日 : 2018年11月5日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする