アニメ視聴済。
ついに完結。
あぁ、終わってしまった……。
夢と現実、浪漫と仕事の中をひたむきに突っ走っていく。
いやー、良い作品でした。
◆青葉について
主人公青葉の「才能」のように見える力は、後天的なものがいくつかあると思っています。
太陽のような明るさはねねっちから、キャラクターデザインという夢はコウから受け取っている。
では青葉が持っていた力は何かと言うと、ひたむきさでしょう。そしてそのひたむきさが、後天的に得た力を発揮させているように思います。
既巻を読んでいて何度か「なぜ青葉は鬱にならないんだろう」と疑問に思っていましたが、その疑問の根拠になっていたのが、彼女の太陽のような明るさが後天的なものだと考えです。
それを裏打ちするイベントとして、本巻で明るさに陰りがある青葉を見れたのは良かったなと思っています。
立ち直りの早さについては、これまでも「切り替えの早さと、決心したら即行動」な描写があったので、まぁ納得かなと。
◆成長物語
女の子ばかりが出てきて一見緩めの雰囲気に包まれた本作ですが、創作や仕事としてのゲーム作りには常に真摯で、成長物語としての矜持が感じられるところが好きでした。
キャラたちの挫折感に寄り添うかたちになるので、読んでいてちょっとしんどい時もありますが、それゆえに乗り越えたときの満足感もひとしおというか。
また、PECOやPS4のキービジュアル案が絵で示されているため、それを描いたキャラの思いも汲み取れるようで、深く楽しめる作りになっているところも良かったです。
◆最後に
総評としては冒頭に書いた通りです。
ゲームはエンタメなので、上流から下流まで行うゲーム制作は、夢と現実の交錯する世界で。
そんな世界を、ひたむきさを失わない青葉の目から見れた本作は、とても面白かったと思います。
- 感想投稿日 : 2021年10月6日
- 読了日 : 2021年10月6日
- 本棚登録日 : 2021年10月6日
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