臨床の現場においては、判断に迷う事(例えば、「ガンの告知はすべきか」「尊厳死を宣言している患者が発熱したら治療を行うのか」)が沢山ある。
長年、死にふれる臨床の現場に立ち続けた著者はいう「どちらであっても」いいと。
医者がそんなこと言っていいのか。
直面した場面ごとに答えが変わるなんてありえない。
専門家としての信念はないのか。
もしかしたら、この本を読まなければ、そんな風に考える人がいるかもしれない。
しかし、確かに「どちらであっても」いいのだ。
しかも、それを選択するのは、基本的に患者自身。
専門家は決定権が患者にあることを知り、それに応じた医療やケアを提供するのが使命。
私はこの本の考え方は好きだ。
答えのない本のようで、「不易流行」が大事だと明確に答えを出している。
人の命に触れる仕事をする人には、考え方を学ぶ上で、ぜひおすすめしたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年1月5日
- 読了日 : 2017年1月4日
- 本棚登録日 : 2017年1月4日
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