絲山秋子を読むのは、ラジ&ピースに続いて二作目。
大学生のアホな男の子と27歳の女性の性描写で始まるところからは、最後こんな風になってるなんてとても想像がつかず、そういう意味でさくっと読めるのに遠くまで来た気分になれる本だった。
大学生のアホな男の子がそのままアホな転落人生を送っていく話、になりかけたところで、そうじゃないラストには救われる。
ラジ&ピースにも、はっとするような、美しい情景が1か所出てきたが、この本にもあった。150ページ。「想像上の人物」が初めてストーリーに絡んでくるシーン。
そっか、ここが書きたかったのかー、と。
この、映像でバシッと焼きつけるような印象的なシーンを一か所作る、というのは、他の作家であまり経験したことないので、絲山さんをとても好きになった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説(女性)
- 感想投稿日 : 2013年1月30日
- 読了日 : 2013年1月30日
- 本棚登録日 : 2013年1月30日
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