脳と仮想 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2007年3月28日発売)
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[塩見図書館長より]
著者の茂木さんはTVでも有名な脳科学者です。いま科学では分子生物学、進化論とともに脳科学がもっともエキサイティングな領域です。本書は、その先端的研究が開拓した世界を伝えています。人の心とは脳細胞のどのようなあり方なのか?が主題です。「サンタクロースは存在するか?」と問いかけます。それは脳の生産した「仮想」(バーチャル)です。しかし「仮想」も人生において立派な存在ではないでしょうか。
サン・テクジュペリの『星の王子さま』は、「かんじんなことは、目には見えない」といっています(内藤濯訳、岩波書店、99ページ)。また童謡詩人の金子みすずさんが次のように読んでいます(『金子みすゞ童謡集』JULA出版局、1984年、112ページ)。
青いお空のそこふかく、
海の小石のそのように、
夜がくるまでしずんでる、
昼のお星はめにみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。

読書状況:読みたい 公開設定:公開
カテゴリ: 自分自身からのスタート(図書館長推薦図書)
感想投稿日 : 2012年11月13日
本棚登録日 : 2012年11月13日

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