裏で”八巻”を狙い続けている天満屋に、前作の因縁から英照院が加わって、坂上家との兼ね合いで舞台は江戸から甲州街道へ。
相変わらずの卯之吉に、銀八が心の中で入れるツッコミが笑える。
苦労してるなぁ…銀八。
そして、三右衛門に負けず劣らずの勘違いですっかり卯之吉に心酔してしまった三右衛門の兄弟分、鬼兵衛。
真実を知らずに、あまりに純粋に?漢として惚れ込んでるこのオジサン二人が気の毒になってくる(笑)。
正体や本質を知っていながら、惚れてる美鈴は大したもんだ。
いつか報われると良いな。
そんな今作は、安定した卯之吉ぶりと周囲(敵味方両方)の誤解ぶりが楽しいけれど、黒幕は大して動かずなのでアッサリ終わってしまった感が強い気がする。
坂上家の英照院VS権七郎もあくまで”原因”で、メインは暑苦しい浪人VS偽八巻~呑気な卯之吉と強面オヤジ達の珍道中~…みたいな。
もう少し、悪役側の粘りが欲しいと思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
時代小説
- 感想投稿日 : 2013年6月5日
- 読了日 : 2013年6月4日
- 本棚登録日 : 2013年6月5日
みんなの感想をみる