子どもの対する不適切な養育(育て方や接し方)が子どもの脳を傷つけ、学習意欲の低下や非行、うつなどの精神疾患を引き起こすことが、最近の(というか長年のかも?)研究からわかってきたとのこと。
以前からも同様のことは言われていましたがそれは、身体的な虐待やネグレクトのみをさしているようなイメージがありましたが、親が自覚しない精神的・心理的な虐待でも同様もしくはそれ以上の傷つけ方をしているかも・・・ということが書かれてあり、真っ青になりました。
親が自覚しづらい虐待・・・というか不適切な養育にはこんなものも含まれるとのこと。思い当たる方もいるのではないでしょうか。私はあります。だから青くなりました。
・子どもの失敗を頭ごなしにしかりつける。
・「ぐっずり眠っているから」と下の子を寝かせたまま、下の子を一人にして上の子の幼稚園のお迎えに行く。
・子どもの前で夫婦げんか
・上の子と下の子の勉強やスポーツの出来などを比較する。
・できなかったテストの点を本人の前で他人に話す(本人の尊厳を傷つける行為となるそう)。
こういう話が出てくると気になるのが、
・どんな行為が不適切な養育(著書ではこれを「マルトリートメント」と言っています)にあたるのか
・子どもに対するそのような行為が子どもの脳に与える影響がいかほどのものか
・子どもが受けた脳の傷は治るのか。治し方は。年齢を重ねるごとに難しくなるのか。まだ間に合うのか。
といったところでしょうか。
本書にはそれらの答えとさまざまなヒントが書かれています。
そして最後にちらっと触れてありましたが、ケアの必要があるのは子どもだけではなく、親に対するケアの必要性についても書かれています。こういう本は、親側から見るとつい「自分が責められている」という感覚になりがちですが、そんな心配はしないで一度手に取っていただけるといいと思います。
私も読了後、大いに反省。
- 感想投稿日 : 2018年1月12日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2018年1月12日
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